「舌ブラシ」で寿命が変わる?知らないと損する口腔ケアの新常識
Share
毎日きちんと歯を磨いているつもりでも、それだけで口の中のケアとして十分なのか、気になったことはないでしょうか。
2026年8月、東京科学大学の研究チームが発表した調査結果が話題になっています。
65歳以上で歯が1本以上残っている高齢者9,676人を対象に6年間追跡した結果、日常的に歯間清掃を行っている人は約11%、舌ブラシを使っている人は約23%、死亡リスクが低いことがわかったというものです。
舌ブラシは、「歯みがきの延長」くらいに思われがちな習慣ですが、これほどはっきりとした差が見られたということで、口腔ケアへの見方を少し変えるきっかけになりそうです。
歯ブラシだけでは届かない場所に、健康のカギがある
「歯と歯の間」「舌の表面」に潜むリスク
歯ブラシによるブラッシングだけでは、歯と歯の間や舌の表面の汚れを十分に取り除くことはできません。
歯と歯の間にはプラーク(歯垢)がたまりやすく、歯周病や虫歯の温床になりやすい場所です。また舌の表面には、細菌や食べかす、剥がれた粘膜細胞などが集まった「舌苔」が付着しやすく、口の中の細菌が増えるきっかけになるとも言われています。
今回の調査結果は、こうした「歯ブラシの死角」をケアすることが、口の中だけでなく体全体の健康にまで関わっている可能性を示唆しています。
なぜ死亡リスクにまで影響するのか

今回の研究では詳しいメカニズムまでは明らかにされていませんが、これまでの研究の積み重ねから、いくつかの仮説が考えられます。
一つは、口の中の細菌が誤って気管に入り込むことで起こる誤嚥性肺炎との関連です。高齢になるほど飲み込む力(嚥下機能)が低下しやすく、口の中の細菌数が多いほど誤嚥性肺炎のリスクが高まるとされています。
もう一つは、歯周病や口の中の慢性的な炎症が、血流を介して全身の炎症状態に影響を及ぼす可能性です。
口の中の環境を整えることが、こうした全身への影響を穏やかにする一因になっているのかもしれません。
今日からプラスできる、「歯ブラシの次の一手」
歯間清掃を習慣にする
歯間ブラシやデンタルフロスは、最初は使い方に戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば1分もかからない習慣です。毎日でなくても、まずは夜の歯みがき後だけ取り入れてみることから始めてみましょう。
舌のケアも忘れずに
舌ブラシを使う場合は、力を入れすぎず、奥から手前に優しくなでるように動かすのがポイントです。舌の粘膜はデリケートなため、ゴシゴシこすると逆に傷つけてしまうことがあります。
専用の舌ブラシがなければ、歯みがき粉をつけずに軽くブラッシングするだけでも構いません。
うがいで仕上げる習慣も

歯間清掃や舌のケアに加えて、仕上げにうがいを取り入れることも、口の中を清潔に保つ習慣の一つです。
ただし、歯みがきやうがいだけでは、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットの奥までは洗い流しきれません。歯周ポケットの汚れが気になる方には、「デントールA」のような、歯周ポケットの中を直接洗浄することに特化した専用の器具をお使いいただくこともお勧めです。
歯みがき・歯間清掃・舌ケア・うがい、そして歯周ポケットのケアを組み合わせることで、口の中のさまざまな部位に目を配ったケアがしやすくなります。
まとめ
「歯ブラシだけでは届かない場所」に目を向けることが、思いのほか大きな意味を持つ可能性が、今回の調査結果から見えてきました。特別な道具や時間を大きく割く必要はなく、今の歯みがき習慣に少しプラスするだけで始められます。今日から、歯と歯の間、そして舌の表面にも意識を向けてみてはいかがでしょうか。
出典:東京科学大学「歯間清掃と舌ブラシで健康長寿に期待」(2026年5月、Journal of Dentistry掲載)
歯ブラシでは届かない歯周ポケットのケアに :歯周ポケットクリーナー「デントールA」